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No.34
2009/11/19 (Thu) 23:52:14

ちょこっと更新。

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 お互いに理に適っていると思ったのだ。

 目を大きく見開いて固まった理子の顔。
 笑うと変顔になる、なんて良く聞くが、理子はそんな事なく、どんな顔をしていても顔形が崩れない。
 突拍子も無い俺の提案に、動揺しているのがありありと分かった。「え?」と聞き返してくる表情から、そこにどんな感情が沸いているのかは読み取れない。
 理子だって告白に辟易している筈だし、俺とカップルだなんだと噂されている現状を苦く思っているだろう。だから俺と理子がカップルだという事にしてしまえば、その手の話は振りかからないと思ったのだ。
 理子に一年前から好きな奴が居るというのは知っていたが、その誰かと付き合う気配も無いし、告白するような素振りも無いから、俺と理子とでカップルを演じても別段困らなのではないか。
 そう考えての提案だった。
 だからぽかんと口を半開きにしたままの理子に、そう説明した。

 そしたら、どうだ。
 返って来たのは、嫌悪感露な侮蔑の篭もった視線。
「ばっっっっかじゃないの!?」
 溜めに溜めて吐き出された低い声に、そうやって一蹴されたのだった。



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